痩せるために、無理な食事制限をして摂取カロリーを抑えるという手法のダイエットを
行っている人は結構いらっしゃいます。
ですが、基本的に、病気などの理由で運動ができない人以外は、
食事制限だけによるダイエット法はオススメできません。
ダイエットの単純な理論は、1日あたりの総消費エネルギー量より
食事から摂取するエネルギー量を低く抑えれば、痩せることができるということです。
しかし、実際は、それほど単純なものではありませんし、
たとえ、食事制限だけで体重が落ちたとしても、それは一時的なもので、
直ぐにリバウンドで元の体重に戻ってしまいます。
また、無理な食事制限を続ければ、栄養バランスが偏り、栄養不足状態に陥るので、
体調を崩して疲れやすくなったり、冷え性や便秘などに悩まされるなど
健康面に害を及ぼし、さらに、肌荒れや抜け毛が増えるなど、
美容面にも悪影響を与えます。
それでも、太り過ぎて運動ができないなど、
どうしても食事制限に頼らなければならない場合は、栄養バランスを考えながら、
絶対に無理して大幅に食事量を減らさないことです。
1日あたり、150~200キロカロリー程度の小幅な制限に留めておけば、
体にかかる負担も少ないと思います。
ただし、毎日、同じメニューの食事を摂っているわけでもないので、
カロリー数が少ない分、食事コントロールがとても難しくなります。
無理な食事制限によるダイエット法は、
栄養バランスが偏ったエネルギー不足の状態に陥ります。
すると、脳が餓死状態と判断して、できるだけエネルギーの消費を抑え、
飢餓に備えて、逆にエネルギーを体脂肪として蓄えようとします。
また、食事制限だけで落ちた体重の中身は、半分以上が筋肉の消費になります。
例えば、体重が5キログラム減った場合、
3キログラムが筋肉で、2キログラムが体脂肪というくらいの割合になります。
本来は、余分な体脂肪を落とさなければならないのですが、
筋肉が消費されて筋肉量が減少すると、基礎代謝量の低下につながり、
消費エネルギー量の少ない体になります。
そして、リバウンドで戻った体重の中身は、すべて脂肪です。
こうした問題から、食事制限によるダイエット法は、
どんどん太りやすい体に向かって、痩せられなくなっていきます。
ですが、もともと食べ過ぎの食事が原因で太ってしまった人は、
適正量の食事に戻すようにしっかり食事コントロールしなければならないし、
体重の増減を大きく左右するのは、やはり毎日の食事です。
なので、運動などで消費量を高めると同時に、
栄養バランスの良い食事を適正分だけ、規則正しく摂ることが必要です。
そして、いかに食事をコントロールするかが、ダイエット成功のカギとなります。